2011年01月10日
時代ものってなんで、イライラするの?・・・
時代小説、歴史小説、捕物帖、剣豪小説・・・ジャンルと呼称を問わず、
とにかく明治以前の書物を読むとき、読者は例外なくイライラ感をつのらせる。
生活実感がないまま物語が進行していくからだ。
ずばり、「経済」という視点が欠落しているからである。平たくいえば「カネ」であり、
もっとくだいていえば「何にいくらかかるか?」である。
股旅小説でも剣豪小説でもいい、旅に明け暮れる一人の男を思い描いていただきたい。
「木賃宿に泊まる。」いくらか???一人部屋と相部屋では値段はどう違うか?
「川を渡る。」船代はいくらか?人足の肩車だとどうなのか?
「茶店に憩う。」お茶代はいくらか?団子は?心づけは?・・・・・
そもそも、長期間にわたって旅に出る男は、最低いくらぐらいを懐中に用意しているものなのか?
それは小判なのか?銀貨?銭?・・・・・
どれもこれも、??の連続である。
先日、ある剣豪小説に、いわゆる道場破りに対する”お引き取り料”が三両内外であったと
書かれていたが、それも、江戸前期と後期ではずいぶん違う・・・
また、その小説には、三両あれば旅の生活をどのくらい続けられるのか少しも触れられていない。
当然といえば、当然だが、それゆえ、読者にとってその三両は意味をもつ金銭単位とはなりえて
いない。このように、ある部分に唐突に銭何貫文、あるいは何両・何分・何朱とでてきても、
読者は当時の毎日の金銭感覚をとうてい実感できない・・・
これが、「イライラ」感になって、歴史や時代モノを遠ざけているのではなかろうか・・・
私は、このブログをはじめた当初(11月13日の記事で)、江戸の金銭に触れ、自分のなかで、
一両を現在の価値で十五万円としている。
それは、あくまでも仮説の域で、正確とは、言えない・・・
ただし自分が、江戸を理解する(楽しむ)うえで非常に重要なことだと思っている。
今後は、たまに江戸の経済について触れ、より多くの人に、江戸を理解していただけるように
つとめていきたい・・・

とにかく明治以前の書物を読むとき、読者は例外なくイライラ感をつのらせる。
生活実感がないまま物語が進行していくからだ。
ずばり、「経済」という視点が欠落しているからである。平たくいえば「カネ」であり、
もっとくだいていえば「何にいくらかかるか?」である。
股旅小説でも剣豪小説でもいい、旅に明け暮れる一人の男を思い描いていただきたい。
「木賃宿に泊まる。」いくらか???一人部屋と相部屋では値段はどう違うか?
「川を渡る。」船代はいくらか?人足の肩車だとどうなのか?
「茶店に憩う。」お茶代はいくらか?団子は?心づけは?・・・・・
そもそも、長期間にわたって旅に出る男は、最低いくらぐらいを懐中に用意しているものなのか?
それは小判なのか?銀貨?銭?・・・・・
どれもこれも、??の連続である。
先日、ある剣豪小説に、いわゆる道場破りに対する”お引き取り料”が三両内外であったと
書かれていたが、それも、江戸前期と後期ではずいぶん違う・・・
また、その小説には、三両あれば旅の生活をどのくらい続けられるのか少しも触れられていない。
当然といえば、当然だが、それゆえ、読者にとってその三両は意味をもつ金銭単位とはなりえて
いない。このように、ある部分に唐突に銭何貫文、あるいは何両・何分・何朱とでてきても、
読者は当時の毎日の金銭感覚をとうてい実感できない・・・
これが、「イライラ」感になって、歴史や時代モノを遠ざけているのではなかろうか・・・
私は、このブログをはじめた当初(11月13日の記事で)、江戸の金銭に触れ、自分のなかで、
一両を現在の価値で十五万円としている。
それは、あくまでも仮説の域で、正確とは、言えない・・・
ただし自分が、江戸を理解する(楽しむ)うえで非常に重要なことだと思っている。
今後は、たまに江戸の経済について触れ、より多くの人に、江戸を理解していただけるように
つとめていきたい・・・

Posted by かず at 08:50│Comments(6)
この記事へのコメント
ごめん!!
後で読みます(笑
後で読みます(笑
Posted by 万里
at 2011年01月10日 08:54

万里さん
ありがとうございます。
ぷぷぷ・・・暇なときによんでくださ~い(^0^)
ありがとうございます。
ぷぷぷ・・・暇なときによんでくださ~い(^0^)
Posted by かず at 2011年01月10日 09:11
数字の話か~
銭形平次の投げてるお金
とか気になります。
ときそば
のお話も好きですね~
by さち

銭形平次の投げてるお金

ときそば

by さち

Posted by さち&幸之助 at 2011年01月10日 11:28
さちさん
寛永通宝です。いわゆる一文銭ですね。
現在の金額になおすとおおよそ25円前後・・・
ときそばでごまかしたお金も25円ということになります。
数字の話・・・・・
まあ、ひとつの目安です。江戸を楽しむには、
今と比べるのが一番なんで・・・
寛永通宝です。いわゆる一文銭ですね。
現在の金額になおすとおおよそ25円前後・・・
ときそばでごまかしたお金も25円ということになります。
数字の話・・・・・
まあ、ひとつの目安です。江戸を楽しむには、
今と比べるのが一番なんで・・・
Posted by かず at 2011年01月10日 17:04
なかなか表に出てこないお金の話…今も昔も同じかな(*^0^*)
でも、時代劇の中でテロップか何かで1両(現在のお金で〇〇円)なんて出たら面白いかもしれませんね~♪
でも、時代劇の中でテロップか何かで1両(現在のお金で〇〇円)なんて出たら面白いかもしれませんね~♪
Posted by 吾亦紅(われもこう)
at 2011年01月10日 21:30

吾亦紅さん
たとえば現代ドラマでは、主人公がフェラーリに乗っていたり、
トイレも風呂もないアパートに住んでいたりすると、おおよそ
その人の収入までわかってしまいますが、
時代劇だとまったく解らないですよね・・・
職業・恋愛・生活・思想・・・あらゆる事が、違う時代で比較する事が
むつかしい・・・結果、遠ざけてしまいがち・・・
江戸以前の時代だと現代との比較対称はさらに狭まります。
貨幣経済が生まれた江戸時代、せっかくだから比較すると面白い
なんて思ってしまいます。
たとえば現代ドラマでは、主人公がフェラーリに乗っていたり、
トイレも風呂もないアパートに住んでいたりすると、おおよそ
その人の収入までわかってしまいますが、
時代劇だとまったく解らないですよね・・・
職業・恋愛・生活・思想・・・あらゆる事が、違う時代で比較する事が
むつかしい・・・結果、遠ざけてしまいがち・・・
江戸以前の時代だと現代との比較対称はさらに狭まります。
貨幣経済が生まれた江戸時代、せっかくだから比較すると面白い
なんて思ってしまいます。
Posted by かず at 2011年01月10日 22:02